資格試験当日に持ち込む「時計」について

これまで、FP2級・FP3級や宅建試験などいくつかの資格試験を受験してきましたが、おそらくそのほとんどに共通していえることは「試験時間○○分」というように、解答の作成に時間制限があるということでしょう。

となると、当然試験会場には「時計」を持ち込み、自分で時間を管理して解答、見直しなどを制限時間一杯までに終わらせるようにしていく必要があります。この時計というものに関しては、筆記用具や受験票、そして一部の試験で用いる電卓などと並んで、資格試験を受験するにあたり必須のものといえるでしょう。

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簿記やFPなどの資格試験で使う電卓、その他筆記用具などについて
簿記にしてもFPにしても、またその他様々な資格試験を受験する際には、結構な確率で「電卓」を使用することになるかと思います。しかし電卓といって...

ただ、最近では「時計」と一口に言ってもスマートウォッチなどというものもありますし、その形態は様々です。そして、普段完全に時計として使っているものであっても、場合によっては試験会場に持ち込むことができないようなものもあります。

また、本試験で使用することができる時計については、資格試験によってその基準がバラバラだったりします。つまり、以前別の資格試験で持ち込んだ時計を、そのまま使おうと思ってもアウトになってしまう、ということがありえるわけです。

そうなると、その試験では「時計なし」で戦う羽目になり、特に簿記の試験などの”時間がない”タイプの試験ではかなりのデメリットとなり得ます。

というわけで今回は、資格試験で持ち込むことが出来る「時計」について、資格ごとに「どのようなものが使用可能か?」ということを確認し、いくつも受験したい場合にもっとも良いのはどんなものか?などについても考えていこうと思います。

なお、資格試験には様々なものがありますが、全部について「どんな時計なら持ち込んでよいか?」を調べ上げるというようなわけにはいきません。よって、ここでは自分が受験したもの+ここから受験しようと考えているものについて取り上げていくことにします。

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Contents

FP2級・FP3級(FP技能検定)

まず、FP2級・FP3級(FP技能検定)について調べていくことにします。この試験には「FP1級」もありますが、とりあえずは受験者数の多い2級と3級ということにしておきます。もしかしたら1級だけは何か別の決まりがあるかもしれませんので、もし受験する場合には試験実施団体のHPなどでご確認ください。

さて、FP2級・FP3級の試験を実施している団体のひとつである「日本FP協会」のHPでは、当該試験で使用できる時計に関して以下のような記載がありました↓

教室内には時計が設置されていません。各自腕時計を持参してください。


※腕時計の使用については次の注意事項をお守りください。
時計機能だけのもの、音を発しないもの(アラーム機能等がついていないもの)に限定します。
通信機能を有する機器(スマートフォン、スマートウォッチ 等)を時計として使用することはできません。

日本FP協会HP FP技能検定「STEP4 試験当日」

FP2級・FP3級の試験では、机の上に置くことができるのは受験票や筆記用具、電卓などに限定されており、その中に「時計」という項目はありません

そして、その下にあった注意書きで上記の引用のような記載がありました。つまり、FP2級・FP3級の試験で使用してよい時計は「腕時計」のみであり、置時計を机の上に出しておくことはできないと解釈できます。

ただ、FP2級・FP3級の試験は特に制限時間に困るようなことはない問題量ですから、もし、腕時計を忘れて時計無しの状態になったとしてもそこまで苦労することはないかもしれません。

日商簿記2級・3級(日商簿記検定)

次は民間の検定でありながらかなりの人気を誇る日商簿記検定について、試験中に使用できる時計を確認していきます。

日商簿記2級・3級の試験は、先程のFP技能検定とは異なり、場合によってはかなり時間一杯、もしくは試験時間内に解答を終えることができないというような事態も想定できます。特に、難問が出題された実施回に当たってしまった場合にはその可能性はかなり高くなるかもしれません。

なぜ日商簿記2級はそんなに難易度が高いのか?
2019年の2月に実施された「日商簿記2級」の試験で、一部凶悪な問題が出題されていたという話を耳にしました。詳しく見たわけではありませんが...

そうなると、大問ごとの時間配分など、本試験中は時間を最大効率で使って得点を伸ばしていくということをしなくてはならず、ゆえにこの試験では「時計」がかなり重要になってくるはずです。

では、日商簿記2級・3級(日商簿記検定)の本試験で使用することができる時計はどのようなものなのか、試験実施団体である「日本商工会議所」のHPで確認してみます↓

会場によっては時計がない場合があります。受験時に使用できる時計は、原則として腕時計に限ります。情報通信機能のある時計や音を出す時計、スマートフォン、携帯電話などを時計や計算機代わりに使用することはできません。

日本商工会議所HP 日商簿記検定「試験要項(受験料・受験資格など)」

日商簿記検定についても、本試験中に使用することができるのは「腕時計」に限定されているようです。

そして、上記の引用にある「情報通信機能のある時計」というのはおそらく「スマートウォッチ」の類を指しているのではないかと思いますが、もうひとつの「音を出す時計」については、結構該当するものがあるはずですので、受験の際は必ずチェックしておくべきでしょう。

税理士試験

次は、「簿記」繋がりで税理士試験について確認していきます。

税理士試験は見かけ上「会計科目」「税法科目」に分かれていますが、本試験で使用できる筆記用具や計算機器、そして時計に関してもとくにそれらで異なることはないはずです。

そして、こちらも日商簿記同様「解答時間が足りない」タイプの試験であるといえそう、というか身をもって体験していますから、本試験で使用する時計の効果はかなり大きいはずです。

こちらは国税庁のHPではなく、第68回税理士試験の受験案内からの引用になります↓

…時計(ストップウォッチも可)…

平成30年度 第68回税理士試験受験案内(pdfファイル)

税理士試験に関しては、筆記用具や計算機器と並んで時計の持込みが可能であるとされていました。

もちろんスマートウォッチなどの端末はNGですが、「ストップウォッチも可」とされているあたり、他の資格試験と比べてかなり緩いようです。試験中の確認し易さも考慮すると、特に追加的な機能の搭載されていない置時計を用意するのが無難なんじゃないでしょうか?

宅建試験

続いては僕も2018年に受験した「宅建試験」です。この試験では開始直前に配布された封筒に、各自所持している携帯電話などの電源を切って入れておく必要があるなど、なんかガチガチの印象でした。

というかそこまでして不正行為をする輩がいるのかと、もしいるとしたらそれは「宅建試験を受験しに来ている」わけではなく、「わざわざ不正行為をする目的で来ている」のではないでしょうか?

で、宅建試験の本試験中に使用できる時計については以下のようになっています↓


 腕時計を持参してください。腕時計以外の置時計等は、使用できません。


(2) 試験時間中に使用できる腕時計は、時計機能(時刻確認)のみのものに限ります。不正行為防止のため、監督員が腕時計を机の上に置いて使用するよう指示する場合があります。


(3) 携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、スマートウォッチ等の無線通信機能のある電子機器類については、設定したアラーム機能を必ず解除するとともに、電源を切り、配布した封筒に入れ、試験監督員の指示に従って処置してください。時計代わりの使用はできませんので腕時計を持参してください。

不動産適正取引推進機構HP「宅建試験のFAQ Q4 試験当日」

こちらも「腕時計のみ」ということになっており、また、置時計の使用が不可であることが明記されています。

宅建試験は時間的には多少余裕がある印象でしたが、それでもマークシート形式の試験です。どちらかといえば「見直し」の方に時間をかけていきたい面もありますので、残り時間を把握して、解答の確かめに移るタイミングをはっきりさせておきたいことからも、「腕時計」は必ず用意する必要がありそうです。

ちなみにこの宅建試験では「電卓の持込が不可」となっています。そのあたりも他の資格試験と異なる部分がありますので、受験の際はかならず試験要項をしっかりと確認しておくべきでしょう。

行政書士試験

次は、この先どこかのタイミングで受験しておきたいと考えている「行政書士試験」について見ていきます。

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行政書士試験で使うことのできる時計に関しては「行政書士試験研究センター」のHPから確認することができました↓


腕時計1個(計算機能・通信機能付きは不可・置時計不可)


※懐中時計は、机上に置いて使用する場合のみ、使用を認めます。

行政書士試験研究センターHP「試験当日についてのFAQ」

行政書士試験でも、試験中に使用することができる時計は「腕時計」ということになっているようです。ただ、他の資格試験とは異なり「懐中時計」も使ってよいそうです。そもそも「懐中時計」というものを見たことがないのですが…

社会保険労務士試験

最後に、これもいつかは受験したいと考えている「社会保険労務士試験」で使うことができる時計を確認していきます。

こちらは税理士試験同様、試験実施団体のHPそのものではなく、昨年(2018年)の受験案内から抜粋します↓

腕時計(通信機能・計算機能がなく、音を発しないもの)

原則として試験室に時計はありません。ある場合でも正確な時刻とは限りませんので、必ず腕時計( 通信機能・計算機能がなく、音を発しないもの )を持参してください。

第50回(平成30年度)社会保険労務士試験 受験案内(pdfファイル)

またしても「腕時計」限定となっています。もはや言うことはないでしょう…

資格試験を受験する際は「腕時計」がベスト

というわけで今回は、資格試験で使用することができる「時計」について確認してきたわけですが、僕が受験したまたはこれから受験しようと思っているようなタイプの試験では、ほとんどが「腕時計のみ」ということがわかりました。

というわけで、「これからいろいろな資格試験を受験する」という場合には、普段使いの、シンプルな腕時計をいつもどおりしていけばよいということになります。

ただ、資格試験は土日に実施されるものが多い傾向にあるため、平日であればつけているはずの時計がうっかり…ということがないよう、前日に鞄に入れておく必要がありそうです。

また、一昔前であれば「腕時計を持っていない」なんてことまず考えられないことだったでしょうが、スマホなどの端末が発達した現在では、時計の機能は全てスマホ任せなどという方も多いのではないでしょうか?

もし、腕時計なんか持っていないという場合で、今後ここに挙げたような試験を受験しようと考えている場合には、安くて単純な機能のもので構わないと思いますので、本試験直前に慌てて購入するのではなく、あらかじめ用意しておくのが得策といえるでしょう。

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