FP2級の資格を取得するためにはどの程度の勉強時間が必要なのか?
これについては様々な意見があり、「50時間程度」とか「150時間は必要」などと、情報源によって主張している所要時間はバラバラです。
なかには「2週間あれば…」とか「数時間で合格可能…」とかいったものもあるみたいですが、受験申請から本試験までの時間を考えればさすがにそこまで時間が取れないというのもレアなケースでしょう。
では、FP2級の合格までには実際にどのぐらいの勉強時間を要することになるのか、今回は僕が実際に受験した際の実体験を踏まえて考えていこうと思います。
なお、ここに言う「勉強時間」とは独学でゼロから勉強することを前提としています。つまりFP3級の試験からの受験ということになりますので、もし「先にAFP認定研修を受講している」という場合にはもう少し短い勉強時間で合格ラインに到達することが可能になるはずです。
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未経験でFP2級を受験するためには3級の取得が必要、3級の合格までにかかる時間は?
まず、「FP2級は2週間程度の勉強でOK!」などという、非常に短期間での合格については未経験で、かつ独学での合格を目指す場合にはまず当てはまらないと考えてよいでしょう。
なぜならば、全く経験のない状態からFP2級を受験しようと思っても、そもそも受験資格自体が無いためです。
FP2級の試験を受験するためには、完全独学の場合「FP3級の取得」が必要になってきます。もちろん、こちらは”茶番”とも言われるほどでそうそう不合格になるような難易度ではありません。
しかし、全く知識がない状態からのスタートなのであればそれなりに試験対策をしていかなくてはならず、ここである程度勉強時間が発生することになります。
ちなみに僕の場合、3級の試験では朝晩や昼休みなど、空いた時間にテキストを読んで内容を覚える、という内容でやってきました。
受験の申請から本試験当日までのおよそ2ヶ月の間、平均すると1日30分程度そのような内容の勉強を続けていましたので、「30分×60日=30時間」と、およそ30時間をFP3級の試験までに費やしたことになります。
3級の試験対策としては「テキストの内容をしっかり覚える」ということに終始していましたので、問題集や過去問などは使用していません。テキストについても良いものを選べば1冊で十分に対応できるレベルです。
★ここまでのトータル勉強時間:30時間程度
3級の合格発表~2級の受験申請までの間も継続して勉強するべき
FP3級を受験し終えたら、とりあえず「その合格発表を待つ」ということになります。
ここで3級の試験に学科試験・実技試験共に合格していさえすれば、自動的にFP2級の受験資格を得ることができますが、この合格発表までの期間についても継続して勉強を続けていくべきです。
また、FP3級の試験の合格発表後、それほど時間を空けずに次の試験の受験申請期間が始まります。この期間についても同様にFP2級試験対策としての勉強を継続していくべきでしょう。
では、この期間に使用するテキスト等の参考書籍についてはどのようなものを使うべきなんでしょうか?
もし、3級の試験を「FP3級試験対策用」のテキストでやっていたのであれば、これを「FP2級試験対策用」のものに買い換える必要があります。
しかし、FP技能検定の試験範囲は、FP2級でも3級でも同じになっています。このことから、最初から2級まで合格することを見込んで勉強を始める場合には、最初からFP2級試験対策用のテキストを購入してしまうという策も考えられます。
そうすれば途中でテキストを買い換える必要がなくなり、コスパ的にも手間に関してもかなり効率よく試験対策を進めることが可能になるのでは?と考えます。
ちなみに、僕はテキストに関しては最初は3級のものを使い、途中で2級のものに買換えましたが、この期間についても2級と3級の違いはあれ、継続して勉強をしていました。勉強時間は大体3級の試験前と変わらず、平均すると1日30分程度だったと記憶しています。
★ここまでのトータル勉強時間:60時間程度
FP2級の合格までに要したトータルの勉強時間は約165時間
3級の試験の合格を確認したら、その後に始まるFP2級の受験申請期間を待ちます。受験申請期間が始まるのは大体合格発表から1週間~2週間後となっており、割りとすぐに次の申し込みができる印象でした。
僕の場合、2018年1月28日の試験について2017年の11月19日に申し込みをしました。
※FP2級の受験申請の方法などについては以下の記事から↓
この申し込みから本試験までの間はいよいよ試験対策の本番と考え、これまでと比べて勉強時間を増やし、また、テキストに加えて問題集や過去問集などを用いて試験対策を進めていくべきでしょう。
ちなみに、僕の場合にはこの「受験申請からFP2級の本試験までの期間」については、昼に少しと夜、など細切れで勉強していたり、直前になって過去問集を購入して一気に詰める、などかなり波があったようにも思えますが大体「1日平均1時間30分程度」は勉強していたはずです。
そうなると2ヶ月と10日ほど、約70日ほどになりますが、この期間×1時間でおよそ105時間ほど試験対策に時間を費やしたことになります。
これをその前の期間でのおよそ60時間と合わせるとFP2級に合格するまでのトータル勉強時間は「165時間程度」ということになります。
以前、FP2級の独学について触れた記事では、FP3級から受験する場合の総勉強時間は200時間~250時間ほどあれば十分であるとの見解を述べましたが、実際にやった量を改めて計算してみたところ「もう少し短い時間で大丈夫かも?」といったところです。
ただ、上記の「165時間程度」よりも時間が取れる、というのであれば、その分追加的に試験対策をするほうが当然良いでしょう。
なお、ここで挙げた「FP2級の合格までに要する勉強時間」はあくまで目安ですから、自分にあった時間の取り方を考え、より長い時間を勉強に回せるよう、工夫するのが最善でしょう。
まとめと結論
今回はFP2級の試験に合格するために必要な勉強時間はどの程度か?ということについて、僕自身の経験をもとに考えてみました。
この試験に関しては情報源によって必要とされている時間にかなり振れ幅がありますが、独学の場合には3級の試験から受験するため、時間ではなく”期間”的にかなり長く試験対策期間を取らなくてはならないはずです。
よってゼロから独学での合格を目指す場合には「2週間」とか「数時間」で十分みたいなことにはなり得ません。
また、FP2級の試験は実技試験の課目が選択制で、かつその配点も公表されていないことから、「どの課目を受験するのか?」なども考えていく必要があり、それも結構手間なんじゃないかと思います。
そういった「勉強以外の部分」を調べる時間も含めると、やはり確実に合格するためには200時間ぐらい確保しておけば十分合格可能であろう、といったところです。
最後に、特定の業界に勤めており、FP2級の試験で出題される内容に関して一定の予備知識がある場合などにはかなり勉強時間が短縮できるはずですが、知っているはずの分野でも意外と知らないことがあるかもしれません。
そういった分野についても勉強をカットしてしまわず、一度だけでもテキスト等で確認しておくことをお勧めします。