(FP2級)実技試験の種類とその選択

FP2級の試験を受験し、学科試験・実技試験ともに一発で合格することが出来ました。試験実施団体は3級のときと同じく、「日本FP協会」の資産設計提案業務を選択しての受験でした。

そしてこのFP2級の実技試験、僕は日本FP協会で受験したため「資産設計提案業務」一択だったんですが、きんざいで受験した場合は4種類のうちから選択することになります。つまり、FP2級の実技試験は全部で5種類の試験の中から任意に選択するようになっているんですね。

今回はこの5種類あるFP2級の実技試験について、受験者の割合や共通点などを確認していきます。

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FP協会1種類・きんざい4種類の実技試験

僕は特に試験対策講座のようなものを受けず、FP3級から順に受験したため、そこで選択した「日本FP協会」の試験である「資産設計提案業務」をFP2級の試験でも選択し受験しました。

しかし、せっかく5種類の中から選べるのですから、これからFP2級の試験を受験しようと考えている場合にはまず、実技試験の課目選択をし、それに基づいてどちらの団体で受験するかを決定するべきだと思います。

では、日本FP協会ときんざいを合わせて5つある実技試験の、それぞれの特徴などについて確認していきましょう。

日本FP協会

まずは日本FP協会から、こちらでFP2級を受験する場合の実技試験は「資産設計提案業務」のみとなります。

資産設計提案業務

試験範囲

関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニング

ファイナンシャルプランニングのプロセス

顧客のファイナンス状況の分析と評価

プランの検討、作成と提示

参照:日本FP協会HP 「2級 試験範囲」

資産設計提案業務では、6種類あるFP2級の試験範囲のすべてからまんべんなく出題されます。

完全合格のためには学科試験で全部の範囲をやらないとならないので、特に苦手なところがなければこれが一番かもしれません。

また、多少苦手な範囲があったとしても他の範囲でカバーすることができます。FP2級の全範囲をバランスよく勉強することで、より難易度の高い傾向にある学科試験の攻略にも役立つはずです。

なお、日本FP協会で受験した場合の試験の形式は「記述式40問」となっており、それを100点満点に換算し、60点以上で合格となります。

もちろん、「記述式」といっても長い文章を書かせるような出題はなく、計算の結果などをそのまま答案用紙に書き込むタイプのものです。マークシートではないからといってそこまで警戒することはありません。

金融財政事情研究会(きんざい)

一方で、FP2級の試験をきんざいで受験する場合には、4課目の実技試験のうちからひとつを選択して受験することになります。

個人資産相談業務

試験範囲

関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニング

個人顧客のニーズ及び問題点の把握

問題解決の検討、分析

顧客の立場に立った相談

参照:金融財政事情研究会HP 「ファイナンシャル・プランニング技能検定 試験科目及びその範囲」

個人資産相談業務を選択した場合、FP技能検定で定められた6種類の課目(FP2級とFP3級で変化なし)のうち、「リスクマネジメント」を除いた5課目からの出題となってきます。

僕もそうなんですが、保険関係の論点が苦手な場合にはこちらの実技試験を選択するといいかもしれません。

中小事業主資産相談業務

試験範囲

関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニング

中小事業主のニーズ及び問題点の把握

問題解決の検討、分析

顧客の立場に立った相談

参照:金融財政事情研究会HP(前掲)

こちらも「リスクマネジメント」を除く5課目からの出題になるとのこと。ただしこちらは3級の試験では薄かった「非上場株式会社の相続」的な論点がメインで出題されるようなので、AFP認定研修を経ずに3級から受験している場合にはなんとも言えませんね…

生保顧客資産相談業務

試験範囲

関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニング

生保顧客のニーズ及び問題点の把握

問題解決の検討、分析

顧客の立場に立った相談

参照:金融財政事情研究会HP(前掲)

これは「ライフプランニングと資金計画」「リスクマネジメント」「タックスプランニング」「相続・事業継承」の4課目からの出題になります。名前の通り生命保険関係で、保険と税金、保険金の受取(相続)などといったところでしょう。

今後、生保に関連する仕事に就く、または既に就いている場合にはこちらでしょうか?

損保顧客資産相談業務

試験範囲

関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニング

損保顧客のニーズ及び問題点の把握

問題解決の検討、分析

顧客の立場に立った相談

参照:金融財政事情研究会HP (前掲)

こちらも生保と同じ4課目からの出題になるようです。生保と損保、保険関係でやっていきたい場合には、自分の仕事に関係するこのどちらかの選択になるということでしょうか?

FP2級の実技試験をきんざいで受験した場合の出題範囲まとめ

個人資産相談業務 中小事業主資産相談業務生保顧客資産相談業務 損保顧客資産相談業務 
ライフプランニング  ○ ○○ ○ 
 リスクマネジメント × ×○ ○ 
 金融資産運用 ○ ○×  ×
タックスプランニング
 不動産運用設計 ○ ○ × ×
相続・事業承継設計  ○ ○ ○ ○

きんざいの実技試験は事例形式での出題

FP2級の試験をきんざいで受験した場合も実技試験は記述式です、こちらは事例形式で5題出題され、50点満点で30点以上が合格となります。

上記の「出題範囲」をみてもわかるように、どれを選択しても出題課目が変わってくるだけで聞きたいことは同じようなことに思えます。また、一部FP協会の試験範囲と同じ語句が見て取れます。そこについては団体を問わず、同じ内容なんじゃないでしょうか?

試験範囲に共通点はある?

FP2級の実技試験に関して、その出題範囲を改めて確認してみて思うのは、どの実技課目を選択しても「ライフプランニングと資金計画」「タックスプランニング」「相続・事業承継設計」の3つの範囲は外されていない、ということです。

つまり、今のところ「どの実技試験を選択するか」までは考えていないものの、とりあえず試験対策だけでも始めたい、という場合には、それら「外れることのない課目」を優先して勉強していくべきだ、ということです。

特に、「タックスプランニング」は他の範囲と繋がってくる部分も多く、まず初めにここから勉強をスタートしていくことをお勧めできる試験範囲です。

各実技試験の受験者数と合格率

5種類あるFP2級の実技試験、どの受験者もこのうち一つを選択して受験することになるわけですから、それぞれ人気のあるものとないものがあるでしょうし、合格率も変わってくるはずです。

以下では、受験者数と合格者数から、各試験科目の人気と難易度について触れていきます。なお、2018年1月の結果はまだ発表されていないため、2017年9月の試験のデータを用いています(2019年8月現在では少し古いものですが、今後余裕があればデータを更新していきたいと思います)。

1x1.trans - (FP2級)実技試験の種類とその選択
少し古いものですが大体こんな感じです

追記:2018年9月2級FP技能検定の試験結果データ(実技試験)

試験科目受験者数合格者数合格率(%)
資産設計提案業務16,2748,22250.52
個人資産相談業務17,6533,61420.47
中小事業主資産相談業務1,94981841.97
生保顧客資産相談業務6,5782,46237.42
損保顧客資産相談業務39021354.61
合計42,84415,329

参考:日本FP協会HP・金融財政事情研究会HP

※FP2級の試験における各実技試験の受験者数は、これ以降の実施回でも同じような割合となっています。

で、これを見る限りでは一番人気がFP協会の資産設計提案業務、次いできんざいの個人資産相談業務となっています(2018年9月試験は逆です)。

逆に「中小事業主」や「損保」はあまり受験者数が多くありません。特に損保については企業の団体受験とかが多少ある程度のように思えます。その人たちはやはりちゃんと勉強してきているんでしょうか、合格率が高いですね…

その他については合格率はさほど変わらないように見えますが、「生保」だけちょっと低い結果になっています。とはいえ合格率はその都度変動すると考えられます。

となると、実技課目を選択するうえで大切なのは「受験者数」の方なんじゃないでしょうか?なぜならば問題集や過去問集など、掲載できる内容に限りがあるものについては、たとえ同じ「FP2級」といえども、やはり受験する予定の人が多い課目ほど重視してくると考えられるからです。

これは受験科目が選択できる他の資格試験にも言えることで、例えば「税理士試験」では、より受験者数の多い「法人税法」の方が、「所得税法」よりもテキストや問題集なんかにおける選択肢の幅が広いようです。

ゆえに、特に「これが得意」とか「苦手」とか、「会社で指定されてる」、とかでないのであれば、受験者数の多い実技試験を選択しておいた方が無難かと思います。

FP2級の試験では毎回実施されていない実技課目もあることにも注意

5種類あるなかから自分で選択肢て受験するシステムになっているFP2級の実技試験ですが、受験者数が他の実技課目と比べて圧倒的に少ない「損保」と「中小」については、年3回あるFP2級の試験で毎回実施されているわけではありません。

「損保」については9月試験のみ、「中小」は1月と9月の実施となっています(きんざいHPの種目別試験結果より)。どちらも実施されていない5月試験では実質3課目からの選択ということになりますね。

このことをしっかり覚えておかないと、せっかく試験対策の勉強を始めていたのにいざ受験の申し込みの段階になって「今回は実施されていない…」なんてことになってしまいます。自分の仕事が関係しているなどの理由で上記2つの実技試験を選択する、という場合には注意が必要です。

AFP認定研修を受けてからの受験であれば日本FP協会の実技試験がオススメ?

最後に、FP2級の試験とAFP認定研修の関係と、それが実技試験の選択に与える影響についてです。僕の場合はFP3級⇒FP2級と順に取得していったため、AFP認定研修についてはFP2級の試験合格後に受講しました。

しかし、FP2級の受験資格を得るためにの方法として3級に合格する以外に最もポピュラーと考えられるのがAFP認定研修の修了によるものだと思います。ゆえに、この方法で受験資格を得ていきなりFP2級の試験から受験するという方も多いんじゃないでしょうか?

このAFP認定研修では、最後の課題となる「提案書の作成」をはじめとした、ファイナンシャルプランナーとして顧客からの相談に対応するための知識を習得することになるはずです。

で、この内容が先程の日本FP協会で受験する場合の実技試験である「資産設計提案業務」の試験範囲とされているものと同じであるように思えます。

※ 資産設計提案業務 試験範囲(再掲)

関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニング

ファイナンシャルプランニングのプロセス

顧客のファイナンス状況の分析と評価

プランの検討、作成と提示

参照:日本FP協会HP 「2級 試験範囲」

ということは、AFP認定研修を先に受けている場合には「資産設計提案業務」即ち日本FP協会の実技試験を選択して受験する方が、きんざいの実技試験を選択する場合よりも今までやってきた研修の内容がより生かされることになる、と考えられるのではないでしょうか?

正直、これに関しては僕自身が試したわけではないため単なる予想に過ぎませんが、もし、AFP認定研修を修了したうえで「どの課目にしようか迷っている…」というような場合には、日本FP協会で実施されている実技試験である資産設計提案業務を選択すると良いかもしれません。

まとめ

FP2級の試験に限らず、科目(課目)を自分で選択して受験することが出来る資格試験というのは他にもたくさんあると思います。

今後、そういった試験に遭遇した際に「最後まで決まらなくて結局適当!」みたいな事態に陥らないために、しっかりリサーチして「どの実技課目を受験すべきなのか」ということを意識して申し込みをするよう心がけていきたいものです。

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