宅建と日商簿記2級を比較、難易度が高いのはどちら?

2018年の試験で宅建に合格したことにより、現在保有している資格は「FP2級」「日商簿記2級」「宅建(試験合格のみ)」となりました。これからも順次資格試験にチャレンジしていきますが、比較的難易度が高いといわれる宅建試験に合格できたのはかなり励みになります。

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宅建試験はまさかの合格!書留が来ていました
先日行われた宅建試験、合格発表は昨日だったんですが、ネットなどの情報によると「発表の直後ぐらいには簡易書留で合格証書が届く」とのことでした。...

さて、以前「FP2級と日商簿記2級のどちらが高難易度か?」という内容の記事を投稿しましたが、今回はそれに引き続いて「宅建と日商簿記2級の難易度比較」をしていきたいと思います。

なお、僕が日商簿記2級を取得したのはかなり昔、たしか2015年の11月試験でした。日商簿記はその頃に比べて試験範囲も大幅に改正され、現在では当時とは多少異なるものとなっている可能性があります。

ただ、合格難易度、つまり合格率自体がそんなに急激な変化を遂げているわけではないようなので、ちょっと昔のデータも参考にして比較を進めていきたいと思います。

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宅建と簿記2級の合格率の差

まず、宅建試験と日商簿記2級、それぞれの資格試験の「合格率」を比較していきます。

まずは宅建試験から↓

年度合格率
201815.6%
201715.6%
201615.4%
201515.4%
201417.5%
201315.3%
201216.7%
201116.1%
201015.2%
200917.9%

参考:LEC東京リーガルマインドHP「宅建試験の難易度」

次に、日商簿記2級の方を見てみます↓

実施回合格率
第150回14.7%
第149回15.6%
第148回29.6%
第147回21.2%
第146回47.5%
第145回25.0%
第144回13.4%
第143回25.8%
第142回14.8%
第141回11.8%

参考:日本商工会議所HP「簿記 受験者データ」

  :自サイト「日商簿記2級 資格の概要と合格率など」

2つを比較してみて、まずパッとわかることは、日商簿記に関しては実施回によって合格率に差があるものの、おおむね同程度の合格率になっている、ということです。

ただ、試験の内容もジャンルも全く異なる試験ですから、単純に合格率のみでその難易度を比較することはできそうにありません。よってここからは、宅建試験と日商簿記2級について様々な観点から「どちらの難易度がより高いのか?」を考えていくことにします。

宅建試験は合格率が安定、一方日商簿記2級は…

日商簿記2級の場合は”そのときの問題の難易度”によって大きく合格率が変動します。これは「合格点」が決まっている試験であり、だれがどのぐらい得点できたか?については合否に一切影響しない試験であるためです。

その点、宅建試験は毎年の合格率が15%~17%程度の範囲で安定しています。これは宅建試験が相対評価の試験であり、「全受験者の上位○○%」が合格となる試験であるためです。

なお、宅建試験は合格率が安定している分、毎年の「合格基準点」が変動することになります。これまで36点を超えないものだとばかり思っていた合格基準点ですが、平成30年(2018年)の試験では「37点」がボーダーとなりました。

で、ここで考えられるのが、日商簿記2級の試験であれば「当たり回」つまり試験の難易度が比較的低い実施回にたまたま受験してさえいれば、多少勉強不足であったとしてもラッキーで合格できる可能性があります。

しかし、宅建試験の場合にはそうはいきません。どれだけ試験問題が簡単だろうが、または難しかろうが、受験者全体のうち合格する範囲は決まっているわけですから、それに関係なく合否が決まってくることになります。

つまり、日商簿記2級が「試験問題」との勝負であるのに対し、宅建試験は「他の受験者」との勝負となってくるわけです。

このことから、宅建試験は今回(2018年)のように比較的得点し易い試験問題であったとしても、その分他の受験者も得点できており、”ラッキーで合格する”等ということはまずないということになります。

他の受験者との相対評価で合否が決まることにより、「簡単な試験問題に当たったことによる合格」がほぼ望めない分、宅建試験の方が合格難易度が高いということがいえるのではないでしょうか?

マークシートか筆記の計算問題か

次に、試験の形式による違いを考えてみます。

宅建試験は全問マークシート形式の出題で、50問のうち一定以上の得点を得ることで合格となり、配点は1問につき1点、「正しいもの/誤っているものを選べ」という問題の他、複数選択や個数問題などが出題されています。

一方、日商簿記2級の試験は完全な記述式で、5つの大問のうち3つが商業簿記、後半2つが工業簿記の知識を問うものになっており、100点満点中70点以上の得点で合格することができます。

全ての問題がマークシート形式で出題され、それぞれの問題が完全に独立している宅建試験では、明らかにマイナーな論点や、非常に深い知識を必要とするような問題を”飛ばして”次以降の解けそうな問題を探す、という作戦を取ることが可能です。

特に、「権利関係」の範囲で出題される民法や判例に則った設問に関しては、かなり複雑、または完全に意味不明な出題も多く、そういったものは後回しにして、得点できそうな問題を探す受験者がが多いのではないでしょうか?

逆に、筆記形式の計算問題や仕訳そのものの記入が必要となる問題によって構成される日商簿記2級の試験では、ひとつ間違えた箇所があるとその後の解答も連続して不正解になってしまうおそれがあります。

また、そういった「連続した解答を要求する設問」では、連続した問題の最初の方で躓いたときには、それを飛ばして次の問題を解答するというのが困難になってくる可能性もあります。

つまり、日商簿記2級の試験ではひとつのミス・ど忘れが致命的な結果を生じさせることになってしまうことがあります。こういった点では、日商簿記2級の方が得点し辛く、より難易度が高いといえるでしょう。

されに、日商簿記2級の試験は問題の”量”が半端ではない場合があるようで、そのような場合には「試験時間内に解答を終えることができない」ことにより、大きな失点をしてしまう可能性もあります。

その点、宅建試験はわりと試験時間に余裕があり、早めに解答を終えてしまえば見直しをする時間まであることを考えると、やはり日商簿記2級の方が大変な試験といえそうです。

年間の試験実施回数の違い

最後に、試験自体の形式や問題の難しさではなく、「試験の実施回数」という観点から両者の難易度を比較していこうと思います。

宅建試験は毎年10月の第3日曜日の「年1回」のみ実施される試験となっており、そのためか毎回20万人以上が受験する大規模な試験となっています。その受験者の中から上位約15%の「合格」を争うわけです。

一方、日商簿記2級の試験は毎年「2月・6月・11月」の年3回実施されることになっています。

年1回と年3回、どちらの方が合格するチャンスが多いか?と考えた場合、確実に年3回実施される日商簿記2級の方が多くのチャンスを得られると考えて良いはずです。

また、先程も述べたように日商簿記2級の試験は試験問題の難易度によって合格率にかなりムラがあり、毎年3回の試験を欠かさず受験していれば、いつかは必ず「ラッキー回」に当たるはずです。

逆に宅建試験は年1回のチャンスに全てをかけることになり、相対評価の対戦相手である他の受験者も、それに向けて相当量の勉強をしてくるはずです。

そして、合格のためにはその中で上位15%に入ることができるような高効率な試験対策をしてくるか、または「勉強量」で他者を圧倒して合格ラインを超えていく他ないということになります。

そう考えると、年に3回もチャンスがあり、さらには「ラッキー」の可能性もある日商簿記2級と比較して、年1回に全てをかける宅建試験は難易度が高いといえるのではないでしょうか?

総合的に見るとやはり宅建のほうが高難易度か?

さて、これまでいろいろな観点から宅建試験と日商簿記2級の難易度を比較してきましたが、総合的に見た場合にはどちらの試験の方がより合格難易度が高いといえるのでしょうか?

僕の考えでは「宅建試験」の方が若干難易度が高めなんじゃないか?といったところです。その理由としては、やはり「相対評価」により合否判定されているということが挙げられます。

受験者のうち「上位○○%」が合格となる宅建試験では、いくらマークシートの試験だからといって、自分ができているところは他の受験者もできている可能性が高いわけであり、頭ひとつ抜け出すためには「ちょっと難しいところ」もいくつか拾っておかなくてはなりません。

そのためには、他の受験者よりも多く、効率よく試験対策をしていく必要があり、特に複雑で難しい「民法」からの出題がある「権利関係」の範囲を、テキストや問題集で扱いの小さい、または全くないようなところまで押さえておく必要があります。

また、年1回しかない試験ですから、多くの受験者がそこに向けてチャレンジしてくることになり、その中で勝ち抜くことは試験問題との対戦である日商簿記2級の試験よりも大変なことであると思います。

そういった理由で、この記事では「宅建試験と日商簿記2級を比較するとどちらが難易度が高いのか?」という問に対して、「宅建試験の方が難易度が高い」という結論に至りました。

この微妙な2つの資格試験に関しての難易度比較には様々な意見があるかと思います。現在、どちらを受験しようか迷っている、できれば早めに合格できる方を受験したいと考えている方が居られるかもしれません。

そういった場合には、ネット上にあるブログなどから得られる情報や、資格スクールの講師などといった専門家の意見など、いろいろと調べてそれをもとに検討していくと良いかと思います。

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