FP試験対策 ライフプランニングと資金計画 まとめ②

前回の記事では「ライフプランニングと資金計画」の範囲の
ローンとかキャッシュフロー表とかの部分についてまとめました。
前回の記事は以下↓
FP試験対策 ライフプランニングと資金計画 まとめ①
今回は残り、社会保険の部分について記載していきたいと思います。

「社会保険」とは、

  • 医療保険
  • 介護保険
  • 年金

といったものに加えて、

  • 労災保険
  • 雇用保険

の2つを含むものを指すことになります。

このなかでも「年金」については複雑な仕組みで、覚えることが多いように思えます。
(単に僕が覚えていないだけの可能性もありますが…)

とりあえず、上記5種類の社会保険について、
過去に作成した記事の紹介も交えながら確認して行きたいと思います。

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Contents

医療保険

医療保険には、健保や共済組合などの被用者保険、
個人事業主などが加入する市町村ごとの健康保険、に分かれており、
75歳以上となると「後期高齢者医療制度」の対象となります。
医療保険の自己負担率は年齢や所得によって1割~3割であり、
70歳以上75歳未満の場合には、平成26年3月以前に70歳に達していたか否かで負担率が異なります(2割又は1割)。

保険料については被用者保険の場合労使折半となり、
その金額は都道府県(協会けんぽ)や各組合によって異なります。
一方、各市町村ごとの健康保険(国保)の場合には、その自治体ごとに保険料率が異なり、
前年度の所得によって計算された金額となります。

被用者保険と国保の違いとして大きなものは、
「国保の場合には出産手当金と傷病手当金がない」ということでしょう。

健康保険について詳しくは以下↓
FP試験対策 公的医療保険

介護保険

介護保険は各市町村がやっている保険で、
対象者は65歳以上の第1号被保険者と40歳以上65歳未満の第2号被保険者に分類されます。
この制度における自己負担率は原則1割(所得160万円以上は2割)で、
ケアプランの作成費用については無料となります。

保険の受給資格については、「第1号被保険者」の場合には、
要介護者と要支援者となっていますが、
それよりも若い「第2号被保険者」の場合には、
特定疾病によって要介護、要支援となった場合のみが対象となるようです。

保険の使い道としては、介護給付(要介護)、予防給付(要支援)の他、
福祉用具のレンタルや購入、住宅のバリアフリー改修などにも利用できます。

公的年金

公的年金は個人事業主などを「第1号被保険者」、
サラリーマンなどを「第2号被保険者」とし、その被扶養者を「第3号被保険者」としています。

第1号と第3号の被保険者には20歳以上60歳未満という年齢制限がありますが、
第2号被保険者の場合は年齢に制限がなく、「老齢年金の受給権を得るまで」となります。
また、第1号の場合、上記の年齢は強制加入となりますが、それ以外でも「任意で」加入できる場合があります。

保険料率は、

  • 第1号被保険者:月16,490円
  • 第2号被保険者:標準報酬月額(賞与額)×18.3%
  • 第3号被保険者:負担なし

となっており、第2号の場合は労使折半での納付となります。

保険料の納付は翌月末日となっています。
(↑これにより簿記の試験とかだと「社会保険料」だけ一ヶ月ズレる。)
納付しなかった場合は過去2年分(平成30年9月までは5年分)しか追納することができません。
どうしても納付できない場合は免除や猶予の制度があり、
免除の場合は全額~1/4が免除されます。

年金の受給額は状況によって異なり、これがややこしさを加速させているように思えます。
一応給付のタイプは「基礎年金」と「厚生年金」に分かれた後、
それぞれ「老齢」「傷害」「遺族」に細分化される感じです。
では、それぞれざっくり見ていきたいと思います。

老齢年金

まず「老齢基礎年金」は、保険料の納付期間と免除期間、強制でなかった頃の期間を足した期間が10年以上(以前は25年以上)ある場合に、65歳以上で受給資格があり、
満額で779,300円(480ヶ月)、これに免除期間などを考慮した割合で支給されます。

「老齢厚生年金」は60歳以上65歳未満を「特別支給」、65歳以上は普通の老齢厚生年金となります。
「特別支給」は報酬比例部分と定額部分に分かれており、生年月日に応じて徐々に支給開始年齢が引き上げられていきます。
受給資格は基礎年金の受給資格を満たしていることと、厚生年金の加入期間が1年以上あることです。

一方65歳以上の場合は普通に老齢厚生年金が支給されることになります。
支給される金額は「特別支給」の報酬比例部分とおなじとなります。

また、65歳以上は「特別支給」時の定額部分が老齢基礎年金に置き換わる分、
年金額が減少してしまうことになり、その部分を補うための「経過的加算」が設けられています。

他にも、状況に応じて年金額の加算や減額調整が行われます。
また、離婚時に厚生年金の分割を行う制度も存在します。

以下関連記事↓
FP試験対策 試験に出る!?国民年金保険料の免除と支給額への影響

障害年金

障害年金にも「基礎」と「厚生」があり、
「基礎」では障害等級1級と2級が、
「厚生」では障害等級1級、2級に加え、3級も対象となっており、それより軽い場合でも「障害手当金」の対象となることがあります。
障害給付について詳しくは以下↓
FP試験対策 公的年金~障害給付と遺族給付~ ①障害給付

遺族年金

遺族年金は、被保険者等が死亡したときにその遺族に対して支給されます。
これも「基礎」と「厚生」に分かれており、
「基礎」の受給要件は、保険料の納付期間と免除期間の合計が、
全保険者期間の2/3以上あることなどです。
支給額は779,300円+子の加算額となっており、
この他に「寡婦年金」や「死亡一時金」といった制度があります。
なお、寡婦年金と死亡一時金はどちらか一方のみの受給となります。

第2号被保険者が死亡した場合、
一定の要件を満たすと「遺族厚生年金」も併せて受給することができます。
これを受け取ることができる人には「順位付け」がされており、
「配偶者、子⇒父母⇒孫⇒祖父母」の順となっています。
支給される金額は老齢厚生年金の報酬比例部分の3/4相当額となり、
加入期間が300ヶ月に満たない人の場合は300ヶ月で計算します。

なお、こちらの制度については「中高齢寡婦加算」や「経過的寡婦加算」といった加算給付があります。
これにより遺族基礎年金の受給期間終了後も年金を受け取ることができるようになります。

その他、遺族年金について、詳しい内容は以下の記事から↓
FP試験対策 公的年金~障害給付と遺族給付~ ②遺族給付

労災保険・雇用保険

「労災保険」は、国がやっている保険で、「労働基準監督署」が窓口になっています。
業務や通勤に伴って生じたケガや病気について給付が行われることになります。
保険料は雇用主が全額負担し、業種によって保険料の料率が異なってきます。
なお、個人事業主や会社役員等は「労働者」とはいえないため、
労災保険の対象外となりますが、任意で加入することも可能です。

「雇用保険」は、こちらも国がやっている保険なんですが、
窓口が「ハローワーク」になっています。
こちらは労働者が失業した場合に生活の維持や再就職の支援のために支給されます。
保険料は雇用主と労働者が負担し、業種によって料率が異なります。
給付内容は一般的な失業保険に加えて、
「高齢求職者給付」や「教育訓練給付」などが存在します。

「労災保険」と「雇用保険」については以下の記事から↓
FP試験対策 労災保険と雇用保険

まとめ

ライフプランニングと資金計画の範囲には、
他にも「企業年金等」や「中小企業の資金計画」、「カード」
などといった項目があるようですが、それらは時間の関係でスルーしています。
「企業年金等」については金額がやっかいなので一度は確認しておきたいとは思います。
「中小企業の資金計画」は、まぁいいとして、
「カード」については悪名高い「リボ払い」についてとかでしょう。

とにかく、メインは社会保険の部分になりそうなので、
完全にあきらめずに、少しは覚えておこうと思います。

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