資格試験を受験しようと考えたとき、ほとんどの受験者の方が「試験対策勉強」として最初に手をつけるのはテキストを用いた学習であり、「過去問を解答してみる」ということになるのはどちらかといえばかなり本試験に近づいてからになるはずです。
僕自身も税理士試験まであと半月ほどに迫った現在(7月中旬)は、簿記論の過去問を少しづつ解くことを試験対策のメインにしています。
また、以前受験したFP2級や宅建試験でも同様に試験対策として過去問を解答しており、そこで出来ない問題や苦手な範囲などをいくつか発見し、合格に役立てることが出来たと思っています。
というわけで今回は、そんな資格試験対策における過去問演習の重要性について、いくつか思うこと、考えていることを記載していこうと思います。
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過去問演習は必ずやっておくべき
自分が受験する資格試験の過去問は、可能であれば入手可能な限り過去に遡ってやっておくべきです。
どのような資格試験であっても「合格」つまり資格を与えるうえで適正かどうかを判定するために実施されており、受験者が今後その資格を運用して行くにあたり「重要なこと」は頻出論点として毎回とは言わないものの高い頻度で出題されているはずです。
そして、その重要であり頻出の論点がどこなのか?それをどういった問い方で聞いてくるのかを知るうえで、過去の本試験で実際に出題された問題、すなわち「過去問」が大変有用となってくるためです。
また、過去問演習をやっておくことで、「その資格試験はどのぐらいの難易度の問題を出題してくるのか?」ということもわかってくるはずです。
僕が今年も受験する予定でいる税理士試験の簿記論では、それまでやっていた「市販の問題集に収録されている問題」と比べて本試験の問題は遥かにレベルが高く、初めて過去問にチャレンジしたときにはかなり戸惑いました。
そして税理士試験に限らず、難関試験では一般的なテキストや問題集で扱われていない、試験対策講座でしか教えてもらうことのできない内容もあるはずで、「独学でテキストと問題集だけやっていたら本試験には全く対抗できなかった…」などということもありそうです。
逆に「○○3級」みたいな難易度の低い、入門的な資格試験では、テキストをじっくり読み込んでから過去問を解いてみたら、意外と簡単な問題ばかりだった、などということもあるかもしれません。
そしてもしそうなれば、試験対策を減速して、空いた時間を他のもっと有意義なことに充てることもできるはずです。
実際、FP2級の試験に先立ってFP3級を受験した際にはテキスト1冊のみで、過去問をやらずに本試験に臨みましたが、試験直前までかなりしっかり勉強していったこともあってか特に簡単な方の実技試験はかなりオーバーキル気味でした。
そのときは「次にFP2級を受験する」と決めていたため、どこまでやりこんでも損にはならなかったのですが、やはり「○○に合格しさえすれば良い(単位が貰えるなど)」という場合には、過去問で「その試験の難易度」を把握しておき、確実に合格できる最低限の勉強時間を確保する方が効率が良さそうです。
というようなことを考えると、やはりどのようなレベルの資格試験であっても、可能な限り過去問演習をしてから本試験に臨むべきなんだと思います。
過去問をまとめた問題集はかなり使い勝手が良い
僕自身が受験した資格試験のうち、FP2級と宅建の試験対策においては「過去問を厳選して収録した問題集」つまりは過去問集を使用しました。
特に宅建試験の対策では、使用した問題集が「過去問を厳選して収録したもの」であったため、最初から最後まで「誰かが作った練習問題」というものを解くことがなく、アウトプットの学習ではひたすら過去問演習をしていたということになります。
で、そこで使っていたような「過去問をまとめた問題集」は、普通に試験実施団体のHPなどで公開されている試験問題と解答をそのまま使うよりもかなり効率が良く、買ってでもやる意味は十分にあるものだと思います。
なぜならば、そのような問題集(過去問集)は「出題頻度の高いものを厳選している」ことから、本試験で合格点を取るために”より重要な”問題を重点的にやっていくことが出来るからです。
もちろん、過去問集には収録されていないようなマイナー論点からの出題も確認しておくに越したことはありません。しかし、資格試験でより効率よく得点を稼ぐためには、やはり「頻出の論点」をまずはじめに押さえておくべきでしょう。
また、こういった問題集形式の過去問には、試験実施団体のHPにあるものとは違い、「問題と解答」だけでなく「詳細な解説」がついているのも長所です。
確かに、HPで公開されている試験問題は「本試験の形式」ですから、試験形式に慣れるためにも必ず確認し、更新されて消えてしまう前にキープしておくべきでしょう。
しかし、そこで「問題と解答」がわかるとしても、もし出来なかった問題や上手く理解できなかった解答などがあった場合、テキストなどで調べない限りその論点自体は結局わからないままになってしまいます。
その点、問題ごとに詳細な解説がついた「過去問集」であれば、それ1冊で「問題を解く⇒正解かどうか調べる⇒間違えたところを解説で理解する」という流れを完結させることが出来ます。
このようなことから、「市販されている問題集形式の過去問」はかなり使い勝手の良いものだと考えています。
毎回恒例の出題がある資格試験も
資格試験の中には、試験が実施される度に飽きもせず同じような問題が出題されているようなものがあります。まぁ、そこまで執拗に出題してくるということはその資格に関してよほど重要な論点なんでしょうが…
で、例えばこの間受験してみた「CFP資格審査試験(不動産運用設計)」では、少し気がつくのが遅くなってしまったものの「毎回同じような計算問題が出題され続けている」ということがわかりました。
そのように「毎回恒例の問題」が存在しているような資格試験においては過去問演習の重要度がかなり高くなってくるはずであり、逆に「過去問なしで攻略」となるとかなり大変になってくる可能性があります。
それがかなり特徴的な問題であったのならなおさらで、CFPの不動産で出題されている計算問題は普通にテキストを読んでいるだけではとても正答できそうもないような複雑なものでした。
そういった出題に対抗するためにも、やはり試験対策の一環としての「過去問演習」はかなり重要になってくるはずです。
ただ、過去問演習「だけ」では厳しい試験が多いはず
ただ、いくら過去問演習が重要であるとはいってもそれ”だけ”を試験対策勉強とするのではなく、最低でもテキスト、さらには過去問ではない一般的な問題集も用いたうえで、それに加えて過去問演習をやるべきでしょう。
テキストも問題集も用いることをせず、ひたすら過去問のみを解き続けて本試験に臨むという方法でなんとかなってしまうような資格試験はそうそうないはずです。
また、比較的新しい、導入されたばかりの資格試験では、そもそも「過去問の量が少ない」ということになりますので、そこから頻出問題を導き出して重点的にやっていく、というのはかなり難しいことでしょう。
資格試験対策として非常に有効であり、重要度も高い過去問演習ですが、それをやったからといって満足せず、様々な方法を用いて合格を目指していくべきです。
まとめ
今回は「資格試験を受験するうえでの過去問演習の重要さ」についてなんとなく思ったことを記載してきました。
これまでいくつかの資格試験を受験してきて、やはりどれも「過去問」が色々なかたちで重要になってくるということは実感しています。
とはいえ、どうしてもテキスト⇒問題集⇒過去問集という順番になってくるため、試験日程によっては過去問を解く時間がかなり限られてしまうこともありました。
これからもどんどん新しい資格試験にチャレンジしていく予定でいますが、ここから先、より過去問演習の重要性を意識して、可能な限り早めに取りかかることができるように試験対策を進めていきたいところです。