簿記試験対策「現金預金」現金の範囲と過不足、銀行勘定調整表など

1月28日で一旦FP2級の試験が終了(通ったかはいまだ不明)ため、
ここからは8月に行われる税理士資格試験の「簿記論」について対策を進めていくことにします。
昨年、この試験を受験した際の結果は「B判定」と、合格には程遠いとされるラインと相成りました。
で、以前の記事でも述べたように、「B判定」では初歩的な部分をしっかり理解できていない可能性があるとのことなので、今回からは”ほんとに初めの部分”からもう一度確認していき、さらに理解できず調べたりした論点などについても記事にしていこうと考えています。

早速、今回は「現金・預金」について基礎的な部分を確認していきます。
なお、このあたりの内容は、日商簿記3級や2級あたりでも必須の項目になる部分が多く含まれるかと思いますので、そのあたりの試験を受験しようyと考えている方もよろしければご参照ください。

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現金の範囲

まずは「現金として扱うものの範囲」についてです。
この論点はどのようなテキストを購入した場合でも現金預金に関する事項として最初に記載されているものかと思います。

日常生活において「現金」といわれると、真っ先に思い浮かぶのが「紙幣」や「硬貨」になると思います。
その他、現代的なものとして「電子マネー」や「仮想通貨」なんてものも思いつくことでしょう。
しかし、そういった日常生活における「現金」の概念と、簿記上のそれは少し違うものとなっています。
以下は、簿記(の試験)で扱われる「現金」としての代表的なものです。

現金として扱うもの

  • 紙幣や硬貨
  • 他人振出の小切手
  • 配当金領収証
  • 公社債の利札(支払期限が到来しているもの)
  • 送金為替手形

などといったものが挙げられます。これについて「会計法規集」では、
(引用)「現金には、小口現金、手元にある当座小切手、送金小切手、送金為替手形、預金手形、郵便為替証書及び振替貯金払出証書等を含むものとする、~中略~なお、期限の到来した公社債の利札その他金銭と同一の性質を持つものは、規則第15条第1号の現金に含めることができるものとする」(引用終わり)
※注中央経済社編(2012)「会計法規集<第5版>」参照←ちょっと古いやつです
との記載がありました。それがテキストなんかでは上記のように代表的なものを列挙する形で紹介されているんですね。
上記のうち、「紙幣や硬貨」以外のものについては、「通貨代用証券」と呼ばれるもので、
銀行などに持っていって要求すれば「直ちに」現金に換えられるようなものたちです。
それらについては、たとえ日常生活で「現金」と認識しないようなものであっても、簿記の世界では「現金」として扱うってことなんでしょうね。

で、現金として扱うものがわかったところで、今度は「現金じゃないもの」について見ていきます。
よくある簿記の問題で、
「期末に金庫を調査したところ、以下のものが入っていた。全部現金として記帳している。」
というやつで、その中に「現金じゃないもの」がしれっと紛れこんでいます。
そこで現金とそれ以外のものが判別できないと、現金の期末残高だけでなく、紛れていた現金以外のものが対応してくる勘定科目の解答も間違えてしまうという、地味に恐ろしいものです。
そこで判別すべき「現金じゃないもの」で、代表的なものは以下になります。

現金ぽいけど現金じゃないもの

  • 収入印紙(租税公課または貯蔵品)
  • 切手やはがきなど(通信費または貯蔵品)
  • 自己振出の小切手(当座)
  • 先日付小切手(受取手形)

などといったものです。
上記のうち、「先日付小切手」については注意が必要かと思います。
普通に「小切手」の一覧の中に入っていて、日付だけが”決算日の翌日”とかになっていたりします。

このような現金に関する問題での仕訳は、
基本的には「現金○○/相手勘定○○」というような形になるかと思いますが、
問題によってはそのまま続いて「現金の残高に過不足があった」となることがあります。
過不足をそのままにしては当然現金の期末残高は合いません。
次でその処理について確認します。

現金過不足

帳簿をつけるのは人間ですから、いくら会計ソフトが発達したところで誤記帳などによって、帳簿残高と実際有高が合致しないことがあります。
でもそれが発覚したときに、ぱっと原因が思いつくことばかりじゃありませんよね…
まぁどうせどっか意味わからんところに領収証とかが挟まってたとかだったりするかと思いますが、
原因がわからない以上、それが判明するまで経過的な措置をとっておかなくてはなりません。
そこで使うのが「現金過不足勘定」になります。

まず前提として、現金過不足とするのは「期中に過不足が発覚した場合」です。
これは一時的な処理ですから、決算時に現金過不足勘定をそのまま残すのはヤバです。
で、その「期中に過不足が発生した場合」の処理はいかになります。
「現金過不足○○/現金○○」または「現金○○/現金過不足○○」
これで帳簿残高を(無理やり)実際有高と合致させることができます。

次に「期中において差額の原因が判明したとき」の処理です。
「現金が合わない…」と思っていたら「机の中から領収証出てきたし!」みたいな状態です。
仕訳は「わかった取引の科目○○/現金過不足」または貸借逆となります。
これで現金の残高も、相手の勘定科目もスッキリ合致しますね。

最後に「期末に至っても原因が判明しなかった場合」についてです。
これは小売業なんかで頻繁に発生する「レジ誤差」なんかが該当するんじゃないでしょうか。
実際どのお客にお釣りを渡し間違えたかなんて確認しようがありませんし…
で、この場合の仕訳なんですが、
「雑損失○○/現金過不足○○」または「現金過不足○○/雑収入○○」
というように、損したか得したかによって勘定科目が違ってくるため、
うっかり逆に書いてしまわないよう注意が必要です。
期末まで原因がわからなかった場合には、経過的な措置である現金過不足を残すわけにもいきませんし、
やむなく「雑」の勘定を使って残高を合致させるということになります。
間違っているのをほっとくよりはマシですので、仕方ないといえるでしょう。

で、期中に過不足があったことが判明していればそれでいいんですが、
「決算のときはじめて間違いに気がついた」というようなパターンもあるでしょう。
そのとき、原因が判明すればそのまま仕訳をきればセーフですが、
「結局原因不明…」なんて事も簿記の問題上ではあります。
そのときは現金過不足を使用することなく、
差額分をそのまま「雑損失」または「雑収入」とすることになります。
決算まで来たところで経過的な勘定を挟んでも意味がありませんからね。

上記のような措置をとることによって、決算時の帳簿残高は必ず実際有高と一致することになります。
この金額はもちろん残高試算表や貸借対照表でも同じになってきます。
現金が合ったところで、次は預金についてです。

銀行勘定調整表

預金に関する問題は作ろうと思えばいくらでもできるかと思います。
今回はそのうちもっとも面倒(個人の感想です)である「銀行勘定調整」についてです。

これは主に当座預金を使うときに、「企業側の帳簿残高」と「銀行側の残高証明」が必ず一致することを利用した問題です。
もちろん「期末において帳簿残高と残高証明書は合致していた。やったぜ!」では問題になりませんから、
なんやかんや理由をつけて合致していない、ということになってきます。
その差額を企業側と銀行側、双方での調整によって合わせていくことになります。
ここで、企業と銀行の「どっちで調整を行うか」がわかればちゃんと解答できるという仕組みになっています。
では、残高が合致しない原因と、どちら側の調整となるのかについて確認していきます。

企業側の調整となるもの

  • 未渡小切手
    ⇒取引先に対する買掛金の支払などで小切手を振り出し、「出金」の処理をしていたものの、まだ支払先に渡さずに残っていたもの。
    仕訳:「当座○○/買掛金や未払金○○」(加算調整)
  • 未預入小切手
    ⇒取引先などから受け取った他人振出の小切手について、「入金」の処理をしていたものの、まだ銀行に持っていかずに手元にあったもの。
    仕訳:「現金○○/当座○○」(減算調整)
  • 未記帳や誤記帳
    ⇒銀行側では振込や引落があったものの、企業側にそれが伝わっていなかったもの。間違って仕訳していたもの。
    仕訳:「当座○○/相手勘定○○」(加算調整)「相手勘定○○/当座○○」(減算調整)
  • 不渡小切手
    ⇒他人振出の小切手を銀行に持っていったものの、残念ながら不渡となってしまったもの。
    仕訳:「不渡小切手○○/当座○○」(減算調整)

銀行側の調整となるもの

  • 時間外預入
    ⇒企業側としては決算当日に預入したものの、銀行側では翌営業日扱いとなっていたもの。
    仕訳:なし(銀行側加算調整)
  • 未取付小切手
    ⇒小切手を振り出して取引先に渡してあるものの、相手がまだ銀行にもっていっていなかったもの。
    仕訳:なし(銀行側減算調整)

このようになります。
着目すべきは、企業側が処理しなくてはならないものはいくつもあり、
場合によって加算調整だったり減算調整だったりするのに対して、
銀行側の処理、すなわち「仕訳不要」となるものは2種類で固定、
「時間外なら加算」、「未取付なら減算」となることです。
銀行側の調整はその2つだけやっておけば正解となる残高を求めることができるため、
最悪企業側の調整がややこしくて解答できそうになかった場合でも、銀行側を合わせれば最終的な残高を求めることができ、そこから企業側の処理を推測することができるということです。
さらに、「最終的な残高」はそのまま残高試算表や貸借対照表の数字になるわけで、そこが問われていた場合にはそれだけでひとつ正解することができます。
ゆえにこのタイプの問題では、まず銀行の方を合わせることが望ましいでしょう。

預金に関する問題は先にも述べたとおり他にもたくさんあるかと思います。
今後、対策を進めていく中でもっと突っ込んだ内容が出てきたらまた記事にしてここにリンクでも貼りたいと思います。

まとめ

とりあえず簿記に関して1回目はこのぐらいで、
次は受取手形や売掛金などについて確認していきたいと思います。
今年はFPの試験などもあり、思っていたより簿記の対策が進んでいませんが、焦らずにそのうち本気出すぐらいの気持ちでがんばります。

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