簿記試験対策「金銭債権」受取手形①~手形とその不渡の処理~

前回に引き続き、簿記の試験対策に関する記事になります。
簿記に関しては、とりあえず「現金預金」の項目からはじめましたので、
そのままB/Sを下に見ていって、「受取手形」と「売掛金」について確認していきます。
※現金預金に関しては以下の記事から↓
簿記試験対策「現金預金」現金の範囲と過不足、銀行勘定調整表など

で、タイトルにもあるように、この2つの勘定科目は「金銭債権」に属する方々です。
金銭債権というと、他にも「貸付金」や「未収金」などといったものが存在しますが、
それらについてはまたの機会ということで、今回からは受取手形と売掛金のみ取り扱います。
また、受取手形の途中で「支払手形」とかの金銭債務に属するものも登場してきますが、
金銭債務に関してもまた、今後しっかり確認していく予定です。

約束手形

まず「約束手形」について、これは振出人が名宛人に対して「期日までにいくら支払いますよ」ということを約束するもので、受け取った人(名宛人)はこれを銀行にもっていって換金することになります。
受け取った側の仕訳は、
「受取手形○○/売上など○○」となり、
受取手形を流動資産に計上して換金を待つことになります。
一方、支払側(振出人)の仕訳は、
「仕入れなど○○/支払手形○○」ということになり、
こちらは支払手形を負債計上することになります。

為替手形

次に、「為替手形」についてですが、
こちらは約束手形よりも少し複雑なものになります。
為替手形は振出人が名宛人に対し、「期日までに名指人に対していくら払ってくれ」と要請するもので、
名宛人はこれを引き受けて名指人に支払を行うことになります。

このとき問題文などには、「当社は”かねてより売掛金のあった”~~社に対して…」見たいな文章が含まれていることが多いかと思います。
そしたら当社(振出人)は~~社(名宛人)に対する売掛金を使って取引先(名指人)への支払を済ませるために為替手形を振り出したんだな!ということにになります。
このとき当社(振出人)の仕訳は
「仕入れなど○○/売掛金○○」
かねてより売掛金があった~~社(名宛人)は
「買掛金○○/支払手形○○」
最後に支払を請求してきた取引先(名指人)が
「受取手形○○/売上など○○」
というようになります。

本来なら「取引先」が計上した受取手形に対して当社が負うべきであった負債(支払手形)を、
売掛金という資産を使って相殺し、名宛人は「当社」に負っていた買掛金が消える代わりに、
今度は別の会社に対して「受取手形」という負債を負うことになります。
結局、売上や仕入れの取引をしているのは当社(振出人)と取引先(名指人)の間だけなんですが、そこにワンクッション挟んできた感じですね。
で、名宛人は買掛金(負債)と支払手形(負債)が交換されて、支払先が変わるだけ、ということになります。

でも、約束手形を振り出したり、為替手形を引き受けたりして負債である支払手形を負ったものの、「支払ができない!」なんてこともないわけではありませんよね。
こういう場合「受取手形」を持っていた会社はその手形の代金を受け取ることができなくなってしまいます。どうしましょうか?

手形の不渡

手形の支払を拒絶されたときに使うのが「不渡手形」になります。
不渡りとなった際の問題文の支持としては、「支払に応じなかった」とか、普通に「不渡りとなった」とかで、見落とさない限りは大丈夫な気がします。
まず、約束手形に不渡が発生したときの仕訳は、
不渡手形○○/受取手形××
      /現金等(諸費用)△△

となり、「請求した際に支払った諸費用を不渡手形に含めて処理する」ことになります。

また、これがあとから回収できた場合には、期日より遅れているわけですから利息もついて帰ってきます。
現金預金○○/不渡手形××
      /受取利息△△

というような仕訳になります。
一度手形が不渡になると、請求書費用(不渡手形に含めて処理)と利息(回収できたとき)等2つの科目が追加されてくることに注意が必要です。
これらについては問題文で「考慮しない」とかなっていたりするかもしれません。
また、そもそも日商簿記3級とかでは不渡手形自体範囲外のようです。

次に、結局不渡となった手形が取立てできなかったときです。
この場合は「貸倒損失○○/不渡手形○○」というように、ダメになった分を「損失」に振り替えることになります。
ただし、このとき受取手形に「貸倒引当金」が設定されており、その金額で不渡分を賄うことができるのであれば、
「貸倒損失」の部分が「貸倒引当金」で処理されることになります。
貸倒引当金の設定については結構ボリュームがあるないようですし、僕も苦手としているところなので、今後確認していきたいと思います。

あと、裏書譲渡した手形が不渡となった場合には、当然こちら側に支払義務が生じてくるわけです。
そのときは手形を買い戻して不渡手形を計上することになります。
手形の裏書と割引については次回以降で確認していきます。

まとめ

手形に関しては、それこそ日商簿記3級レベルの問題から、キャッシュフロー計算書とかの難しい問題まで、いろんなところに絡んでくるかと思います。
これについて、今回のような基本的な事項をもらさず全部確認しておくことで、難問に対抗できるようになることを期待して、次回以降で裏書譲渡や営業外手形なんかについても見ていこうと思います。