日商簿記 初級ってどんな資格?受験者数や合格率は?

日商簿記といえば「入門」の3級、「安定」の2級、「難関」の1級、と考えるのが普通かと思います。しかしながら以前より、3級のひとつ下に「日商簿記4級」という資格が存在していました。これに関しては普段あんまり名前を聞くこともなく、存在自体忘れがちでしたが、あったことはあったようです…

で、この日商簿記4級の試験、他の級に比べて人気がなく、受験者数は非常に少なかったようです。そこでこの4級は廃止され2017年4月より「簿記初級」が追加されることになりました。

果たしてこの「簿記初級」、どのような資格なんでしょうか?今回はこれについてちょっと調べてみました。

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簿記初級の概要・出題範囲

まず、「簿記初級」は簿記に関してどの程度の能力を有することを証明する資格試験なんでしょうか?これについて日本商工会議所のHPでは、以下のように記載されていました↓

程度・能力「簿記の基本用語や複式簿記の仕組みを理解し、業務に利活用することができる」
※日本商工会議所HP 「商工会議所の検定試験」より

「簿記の基本用語」「複式簿記の仕組み」などという言葉から、本当に入門の入門であることが伺えます。では、出題範囲についてはどんな感じになっているんでしょうか?

以下、日本商工会議所のHPにあった出題範囲です↓
日本商工会議所HP 簿記検定試験初級 出題範囲・内容(pdf)

上記を見ていただければわかるように、出題の区分が「簿記の基本原理」「期中取引」「月次の集計」の3つに大別されています。複雑な取引に関する処理の出題は無く、これなら割りと簡単にマスターできそうな感じです。

しかし、こういった類の試験や検定は結構な額の手数料がかかるものが多いです。さて、この基本的な内容をマスターしたことを確認するために支払う手数料はいかほどなんでしょうか…

簿記初級の申し込みと受験手数料

先程と同様に日本商工会議所のHPで確認したところ、「簿記初級」を受験するために必要な受験手数料は、「2,160円(税込)」とのことでした。大抵の資格試験・検定では受験手数料として5,000円~7,000円ほど徴収しているのに対し、この金額で受験できるというのはこれまでに見たことがないほど格安になっています。

この手数料であれば、「商業高校への入学を希望する中学生が先取り学習で受験する」見たいなことも容易にできそうですね。と、いうかこの「簿記初級」の存在意義は完全にそこにあるんじゃないの?という気もしてきます…

また、試験の申し込みと日程についてなんですが、従来の簿記検定とは違い、試験会場ごとに決定されているとのことでした。「詳細はご受験予定の試験会場に問い合わせてください」とのことです(試験会場については以下で触れます)。

しかし、資格試験を実施する以上は結構な経費がかかると思うんですが、どうしてここまで手数料を抑えることができるんでしょうか?
その秘密は「試験方式」にありそうです。

ネットで受験?筆記用具禁止?

簿記初級の試験概要欄には、「試験方式」について以下のような記載がありました↓

「インターネットを介して試験の実施から採点、合否判定までを行う『ネット試験』で施行する」

つまり受験から合格発表まで全部ネットでやるってことですよね…なお、試験結果も終了後すぐに表示されるという前衛的なシステムになっているようです。これなら試験監督も必要ありませんし、問題用紙や解答用紙、計算用紙を用意する必要もありません。相当なコストカットにつながりそうですね。

で、ネットで受験するといってもどこで受験するの?って話ですが、どうやら商工会議所が認定した「商工会議所ネット試験会場」というところで受験することができるようです。全国の会場については以下のHPから確認することができるようです↓
日本商工会議所HP 商工会議所ネット試験施行機関

ちなみに簿記初級の試験では、従来の簿記検定のように電卓等の計算機器は使えるようなんですが、筆記用具は持込が禁止され、試験中のメモはできないとのことでした。もちろん計算用紙は配布されませんし、あとPCについているメモ帳などの機能を使用することも禁止だそうです。

簿記初級の受験者数や合格率は?

さて、一番気になる合格率についてです。簿記初級が創設されて以来、すでに各会場で随時試験が実施されているため、今回はその合格率について確認してみました。結果、以下のようなデータが見つかりました↓

簿記初級 合格率
平成29年4月1日~平成30年3月31日

受験者数 合格者数 合格率
4,167 2,243  53.85%

入門というわりにはやけに低いような気がしますが、「受験するつもりはないけど仕事(まずない)や学校の関係でやむなく受験した」という人のことを考えればそこまで低くはない、といった印象でしょうか?

とにかく50%ほどの合格率になっているようです。これは資格試験にしてはそれほど低くはない数値であるため、「入門なのに…」というほどではないと考えます。まぁ、同じく入門レベルであるFP3級の合格率が高すぎて感覚が麻痺してしまっている僕の感想では「低い」と思わざるを得ませんが…

ちなみに受験者数は1年で4,167名とのことでした。簿記4級から進化したとはいえ、受験者数が少ない状況には変わりがないようです。しかしせっかく新設された簿記初級、商業高校に進みたい中学生や、この資格に気がついた中学生の親御さんを中心に広まり、「簿記」というものに興味を持つ若い世代の人が増えて欲しいのはいうまでもありません。もし、進路を決めかねている中学生の方がこの記事を見ているのならば、ちょっと受験してみようかな~とか考えていただけると幸いです。

まとめ

さて、「簿記初級」の試験について記載してきましたが、自分が受験したわけではないためその試験内容や、合格した際の効果などについては未知数です。

しかし、これから簿記について勉強して行きたいと考える人にとって、この資格は「足がかり」となる要素をもっていることは容易に想像できるかと思います。今後仕事や勉学で若干のプラスを得るべく、また、自分の簿記に関する知識がどれぐらいあるのかということの確認のためにも、簿記初級を受験してみてはいかがでしょうか?

手数料も安いですからね…

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